コンテンツマーケティングは『こと』ではなく『ひと』に着目せよ

コンテンツマーケティングは『こと』ではなく『ひと』に着目せよ

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コンテンツマーケティングで最も大切なのは 継続 です。
1本の良い記事や1本の動画で大きな成果を出せることは稀で、
ほとんどの場合は地道に積み上げ、蓄積によって信頼を獲得し、
ようやく見込み客が反応してくれる世界です。

しかし現実には、多くの企業や個人が「継続できない」壁にぶつかります。
その最大の理由は ネタ切れ

では、なぜネタが尽きるのか?
それは「何を書くか(こと)」にばかり注目しているからです。


『こと』に着目するコンテンツの限界

「こと」に着目したコンテンツとは、
製品の仕様、業界のトレンド、ノウハウの断片など 事実や出来事 を中心にした発信です。

例えば、

  • 新機能のリリース紹介
  • 業界ニュースの解説
  • 製品の使い方や操作マニュアル

これらは確かに有益ですが、いくつかの限界があります。

  1. 情報の寿命が短い

    • トレンド記事は公開した瞬間から古くなっていきます。
    • 数ヶ月後には検索されなくなる可能性が高い。
  2. ネタの供給源が限られる

    • 製品のアップデートは頻繁にあるわけではない。
    • 業界ニュースも常に面白いとは限らない。
  3. 差別化しづらい

    • 同じニュースを多くのメディアが取り上げる。
    • 公式マニュアルや既存記事と競合する。

結果として、
「こと」に依存するコンテンツは短期間でネタ切れを起こし、
継続的に発信することが難しくなるのです。


『ひと』に着目する発想

一方で、「ひと」にフォーカスしたコンテンツは性質がまったく異なります。

「ひと」とは、顧客、社員、ユーザー、関係者など 人間そのもの
彼らを起点にコンテンツを組み立てると、途端にネタは無限に広がります。

なぜ『ひと』だとネタが尽きないのか?

  • 人間は一人ひとり異なる
    → 同じ製品を使っても体験や価値の感じ方は全く違う。
  • 変数が多い
    → 年齢、地域、ライフスタイル、仕事、趣味…組み合わせは無限大。
  • 時間による変化がある
    → 同じ人でもライフステージや状況が変われば、語ることが変わる。

つまり「ひと」を基点にすると、唯一無二のストーリーが無限に生まれるのです。


具体例:『こと』と『ひと』の違い

例1:製品の紹介

  • ことに着目 → 「この製品は〇〇という機能があります」
  • ひとに着目 → 「この機能を使って△△さんは業務時間を1/2に短縮できました」

例2:業界トレンドの解説

  • ことに着目 → 「今、業界では〇〇が注目されています」
  • ひとに着目 → 「〇〇に早く取り組んだ企業の□□さんは、こんな成果を出しました」

例3:ノウハウ記事

  • ことに着目 → 「SEO対策にはタイトルタグが重要です」
  • ひとに着目 → 「地方の小さな工務店を営むAさんが、タイトルを工夫しただけでアクセスが3倍になりました」

👉 同じテーマでも、「ひと」を入れることで ストーリーになり、共感が生まれる


継続のカギは「ひと」にあり

コンテンツマーケティングで継続できない理由は、
「こと」ベースで記事を書き続けてネタが尽きるから。

逆に、
「ひと」に焦点を当てればネタは尽きません。

  • 顧客事例をインタビューする
  • 社員のストーリーを記事にする
  • ユーザーの失敗談をまとめる
  • 日常のちょっとしたエピソードから学びを抽出する

これらはすべて「ひと」が基点です。


『こと』×『ひと』の掛け算

もちろん「こと」だけを否定するわけではありません。
最も強力なのは「こと」と「ひと」を掛け合わせることです。

  • 新機能(こと) × それを使った顧客の成功事例(ひと)
  • 業界トレンド(こと) × その変化に対応した企業のリアルな声(ひと)

👉 「こと」単体では情報で終わり、
👉 「ひと」を掛け合わせると ストーリーになり刺さる


まとめ:コンテンツは『ひと』で継続する

  • コンテンツマーケティングで最も難しいのは 継続
  • 継続が難しいのは「こと」に依存してネタ切れするから
  • 「ひと」にフォーカスすれば、ネタは無限に湧いてくる
  • 「こと」×「ひと」を掛け合わせることで差別化されたストーリーが作れる

だからこそ、コンテンツマーケティングは『ひと』を基点に考えるべきなのです。