第一想起がとれないときは“カテゴリーを絞る”:製造業BtoBマーケ戦略

第一想起がとれないときは“カテゴリーを絞る”:製造業BtoBマーケ戦略

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なぜ第一想起が取れないのか?

製造業のBtoBマーケティングでは、いくら広告を出しても「競合の名前が先に出てくる」という壁にぶつかることがあります。理由は主に以下です。

  • 競合が強すぎる:検索でも展示会でも先に出てくる
  • 市場がレッドオーシャン化:差別化が難しい
  • 自社の特長が汎用化:どこにでもある製品に見えてしまう

この状況を打破するには「違うジャンルをつくる」=製品カテゴリーを絞る戦略が効果的です。


製品カテゴリーを絞る4つのアプローチ

1. 用途別に切り直す

「産業用カメラ」では競合が多い。
→ 「食品異物検査専用カメラ」とすれば、用途特化で第一想起を狙える。

同様に、

  • 「クラウドストレージ」 → 「設計データ共有専用クラウド
  • 「ロボット」 → 「搬送工程専用ロボット

展示会や検索でも“用途キーワード”でヒットしやすくなります。


2. 課題解決型カテゴリーに変換する

技術名称よりも「解決する課題」でカテゴリーを作る。

  • 「IoTゲートウェイ機器」 → 「工場の省人化ソリューション
  • 「3Dスキャナ」 → 「現場で即使える寸法確認ツール

顧客は「製品名」ではなく「解決したい課題」で検索・想起します。


3. 新しい比較軸を持ち込む

従来は「性能」「価格」で選ばれていた領域に、別の切り口を提示。

  • スピードで選ぶCAD
  • サステナビリティで選ぶ工作機械
  • 教育コストが低いロボット

これにより「その観点ならこの会社」という第一想起を獲得できます。


4. マイクロカテゴリー戦略

対象ユーザーをあえて限定する。

  • 中小工場専用の自動化ライン
  • 1日100件以下のデータ処理向け分析サービス

市場は小さく見えても、狭いほど第一想起されやすいのが特徴です。


展示会・Webでの実践ヒント

  • 展示会では「横断的な大テーマ」よりも「用途特化展示」で目立つ
  • Webサイトでは「技術紹介ページ」よりも「課題解決ページ」がクリックされやすい
  • カテゴリーを絞ることで、リードの質も高まり、商談化率が向上する

まとめ

第一想起を取れないとき、製造業BtoBマーケでは 「違うジャンルをつくる」=製品カテゴリーを絞ること が有効です。

  • 用途で絞る
  • 課題で絞る
  • 比較軸で絞る
  • マイクロカテゴリーで絞る

狭めることで逆に強く想起される。
これが、競合に埋もれず指名されるための近道です。