触れた瞬間が勝負を決める──製造業BtoB展示会における“参加型デモ機”設計の極意

触れた瞬間が勝負を決める──製造業BtoB展示会における“参加型デモ機”設計の極意

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製造業BtoB展示会における“参加型デモ機(Engage)”設計の極意

展示会で最も価値が高い時間はいつか?

  1. 説明中の時間? → まだ相手の集中は分散している
  2. 商談が始まった時間? → そこまで辿り着けるのは一部
  3. 体験した瞬間? → ✅ ここがピーク

結論:

“体験した瞬間”に価値が伝わらなければ商談は起きない。

特に製造業BtoB展示会は、専門用語・類似製品・競合ブース・情報過多の戦場です。
来場者の視線と足を止め、説明なしで価値を理解させ、さらに“自分から触らせる”には──参加型(Engage)設計 が最強の突破口になります。


参加型デモ機が効く科学的理由(人は行動の結果を記憶する)

3つの認知心理が働いています。

① 生成効果(Generation Effect)

自分が操作して起こした結果は、見て得た情報より4〜6倍記憶に残る

② コミットメント効果

1回操作すると、その対象への関与意識が増し、話を聞く態勢になる

③ 行動優位性

人は「理解してから動く」のではなく「動いた事実から理解を作る」

つまり、

体験の構造 記憶に残る度合い
説明されたこと
目の前で起きた現象
自分が起こした現象 ★圧倒的に高

参加型デモ機が最も刺さる来場者タイプ

来場者タイプ 参加型の刺さり度 参加型が機能する理由
若手技術者 ★★★★★ まず触って理解する世代
現場の保全/製造 ★★★★★ 体感→即評価の思考
ふらっと来場者 ★★★★☆ きっかけを与えると滞在化
購買/調達 ★★★★☆ 実効性の実証を重視
役員/決裁者 ★★★☆☆ 体験→営業への質問発生
ガチ検証エンジニア ★★☆☆☆ 参加で心は掴めるが技術検証は別途

つまり参加型は「潜在〜比較フェーズ」に特に効く
→ 商談の入口を作る役割として最強。


参加型デモ機の成功KPI(説明不要で計測できる)

KPI 目標指標 意味
立ち止まり率 20%〜35% 視界内で足が止まった人の割合
参加率 40%〜70% 立ち止まった人のうち触れた割合
再参加率 10%〜25% もう1回操作した割合
相談発生率 5%〜12% 「これ他に試せます?」が出た
名刺獲得率 2%〜6% 参加→商談化の流れ

立つ → 触る → もう一回 → 質問 → 名刺
この5段階を自然発生させるのが参加型設計のゴール。


参加型デモ設計のフレーム(黄金の5ステップ)

視認(3秒) → 参加(5秒) → 結果(10秒) → 比較(30秒) → 再参加

フェーズ 要件
① 3秒で理解 ルール説明不要 もぐらが光る→叩くしかない
② 5秒で操作 躊躇をゼロに 大きく押せる物理ボタン
③ 10秒で結果 差が出る スコア/成功/失敗
④ 30秒で理解深化 技術価値に接続 速さ/精度/制御の違い
⑤ 再参加誘導 もう1回の動機 記録更新/ランキング

製造業に最適化した参加型デモ例 10選

伝えたい技術 参加デモの変換 参加の喜び
画像認識 もぐらたたき 反応速度で点が出る
ピッキング クレーンゲーム 掴める=技術力の証明
搬送制御 タイムアタックレーン 自分の最速を更新
位置制御 的当て 0.1mmの差がスコア化
吸着技術 ぬいぐるみ持ち上げ 直感でパワー理解
検査AI 異常品探しゲーム 人 vs AIの勝敗
トルク制御 ボルト締め対決 感覚で違いを理解
センサー精度 距離当てゲーム 精度=スコアになる
速度制御 反射神経チャレンジ 記録更新でリピ発生
軌道制御 線なぞりゲージ ブレの差が一目瞭然

“最高の参加デモ”に共通する3つの構造

① 失敗できる(そして失敗が面白い)

成功しかない体験は感情を生まない。
適度に失敗するから盛り上がる。

② センス不要・技術不要・説明不要

「参加の敷居」が存在した瞬間、体験率は激減する。

③ 結果が数値化される

すごい = フワッと
87点 = 記憶に刺さる


参加型デモに絶対入れるべきギミック

ギミック 目的
スコア表示 自己評価を作る
制限時間 集中を作る
ランキング 競争と再参加
アニメ/光/音 成功の演出強化
失敗エフェクト 感情を作る
リトライ導線 もう1回を誘発

やりがちな失敗パターン

ダメ設計 何が起こるか
技術の正確性を重視しすぎる 参加の楽しさが消える
1回で完璧に成功してしまう 再参加が起きない
ルール説明から入る 参加率が激減
差が視覚でわからない 価値が伝わらない
スコアが出ない 記憶に残らない

参加体験を商談につなげる導線設計

  1. 体験
  2. 「え、これって他の速度/ワークでもできます?」
  3. 「試してみます?」
  4. 追加デモ
  5. 「現場ではどんな運用ですか?」
  6. 商談の入口成立

ポイントは “営業が声をかけないでも質問が生まれる設計”


まとめ

説明で理解は生まれない。参加で理解は自動発生する。

参加型の目的は「遊ばせること」ではなく

  • 心を動かす
  • 体を動かす
  • 質問を生む
  • 商談を発火させる

この4つです。