
製造業BtoBマーケの展示会は『説明』から『体験設計』へ──デモ機アイデアの出し方と再現性のある6つの型
展示会で成果を分ける要素は何か?
ブースの立地でも、名刺スキャンツールでも、営業トークでもない。
答えは「デモ機が起こす体験」ただ1つ。
製造業のBtoB展示会は、もはや「技術を説明する場」ではなく、
技術が起こす現象を体感させる舞台になっています。
来場者は多くのブースと情報とノイズの中で、常に脳内で1つの問いを繰り返します。
「それって結局、何がすごいの?」
この問いに 0.5秒で体験として答えられるデモ機 だけが、立ち止まり、触られ、話題化し、商談につながります。
本記事では、製造業BtoB × marketing × 展示会の視点から
「デモ機アイデアの作り方」を 再現性100%のフレームワーク として解体し、誰でも使える形で体系化します。
展示会の役割は「説明の場」から「体験の場」へ変わった
これまで製造業の展示会はこうでした。
- 技術者が説明
- 仕様パネルを見る
- デモ機で機能を見る
- 質問 → 回答
でも今は違います。なぜか?
| 時代の変化 | 展示会への影響 |
|---|---|
| 情報が事前にWebで取れる | 説明は展示会に不要 |
| 類似製品が多い | 機能差では印象が残らない |
| 来場目的が曖昧 | 目を引く体験がないとスルー |
つまり展示会はもう 情報提供の場所ではない。
今の展示会の役割はこれだけです。
説明しなくても価値が“体験”で伝わる場
展示会デモ機の設計でやってはいけない3つ
❌ 1. 現場の動きをそのまま再現する
リアルさは『理解』につながらない。
現場のミニチュアは価値のミニチュアでもある。
❌ 2. 技術を全部見せようとする
全部見せる = 1つも記憶に残らない。
❌ 3. すごさを言葉で伝えようとする
「説明されたすごさ」は印象ゼロ
「目の前で起きたすごさ」だけが記憶になる。
アイデアのゴールはこれだけ
見た瞬間「なにこれ」「やば」「触りたい」を作る
展示会で成果を出す最短距離は、心を動かす前に 身体を動かす設計 を仕込むことです。
デモ機アイデアを生み出す最強の変換公式
現場 → エンタメ変換 → 価値の現象化
| 現場の技術 | エンタメ変換 | 伝えたい価値 |
|---|---|---|
| 仕分け | お菓子工場・ビンゴマシン | 正確さ・再現性 |
| 搬送 | レース・タイムアタック | 速度・安定性 |
| 吸着 | ぬいぐるみ吊り上げ | パワー |
| 外観検査 | 偽物チョコ発見ゲーム | AI精度 |
| トルク制御 | 巨大ボルト回し | 制御の滑らかさ |
技術 → 物語 → 体験 → 価値の理解
このルートだけが、来場者に刺さる伝え方です。
再現性100%「展示会デモ機の6つの型」
| 型 | 目的 | 設計コンセプト | 伝わる価値 |
|---|---|---|---|
| ① Engage(参加型) | 触れる | もぐらたたき、クレーンゲーム | つい触ってしまう |
| ② Showcase(演出型) | 見せる | ダンス、最速搬送、パワー演出 | すごさの可視化 |
| ③ Narrative(物語型) | 伝わる | ピザ工場、お菓子仕分け | 専門外にも理解 |
| ④ Difference(比較型) | 納得させる | AI vs 人 / 手動 vs 自動 | 価値の証明 |
| ⑤ Hands-on(触覚型) | 体感させる | 反力・重さ・トルクを触る | 価値の直感理解 |
| ⑥ Feedback(蓄積型) | もう一回 | ランキング・スコア表示 | 再参加の動機 |
型ごとの具体デモ機アイデア集(製造業向け)
① Engage(参加させる)
- 画像認識センサー × もぐらたたき
- グリッパー制御 × クレーンゲーム
- 位置制御 × ターゲット当てゲーム
② Showcase(性能を魅せる)
- ロボットアーム × ダンス表現
- 高速搬送 × 競走レース演出
- 吸着技術 × ぬいぐるみ持ち上げ
③ Narrative(ストーリー化)
- 仕分け装置 → お菓子工場
- 検査装置 → ニセモノ発見AI
- 搬送ライン → ミニチュア寿司レーン
④ Difference(違いを体験)
- 目視検査 vs AI判定
- 手動調整 vs 自動補正
- 制振あり/なし比較台
⑤ Hands-on(触って理解)
- 反力センサーの重さ体感
- トルク違いの回し比べ
- 空圧レスポンス触感パッド
⑥ Feedback(結果が残る)
- スコアランキング
- リアルタイム来場者統計
- タッチ回数ヒートマップ
アイデアが無限に出る設計ステップ
- 伝える価値を1つだけ決める
- 説明ではなく現象に変換する
- エンタメで包む
- 言葉を使わず触れる設計にする
- もう一度やりたい設計を仕込む
最終チェックリスト(10秒で判定)
| 質問 | Yesなら成功 |
|---|---|
| 3秒で状況が理解できる? | ✅ |
| 5秒で触りたくなる? | ✅ |
| 10秒で価値が伝わる? | ✅ |
| 説明なしで成立する? | ✅ |
| 写真だけで魅力が伝わる? | ✅ |
| もう一回の動機がある? | ✅ |
展示会の本質
機能を見せるな。体験させろ
性能を語るな。現象を起こせ
製造業の展示会は、技術プレゼンではなく 体験メディア です。
まとめ
- 展示会は説明の場ではなく体験の場
- デモ機は「技術→物語→体験→現象」で設計する
- アイデアは「現場→エンタメ→価値」の変換で無限に出る
- 6つの型を使えば再現性100%
- 重要なのは「伝える」ではなく「起こる」




